下関市 築36年コンクリート住宅リノベーション

下関市にて、築36年の鉄筋コンクリート造住宅のリノベーションを行いました。住まい手様は中古住宅として購入したこのコンクリート造住宅で生活されておりましたが、間取りや温熱環境の不十分さに悩まれておりました。頑丈なコンクリート造ゆえの改修のしにくさもあり、数年にわたって検討されておりました中、このたびリノベーションをご依頼いただくことになりました。今回のリノベーション工事で広々としたリビング空間を実現し、断熱改修を行ったことで家全体を快適な温熱環境にできました。狭さを解消し、また建物のかたちを整えるために増築を行っております。増築部分は木造で計画しましたので、既存のコンクリート造+木造の混構造の建物となっています。
職場としてのアトリエのある住宅です。玄関とアトリエ南側を木造で増築して、道路に面して作ったガレージから屋根続きでアクセスできるようにしています。高断熱サッシとセルロースファイバーで断熱改修を行い、断熱等級6相当まで向上させることができました。床材はオーク材、内装には調湿建材モイスを採用し、窓からの光が全体に広がる明るい空間となりました。各所に手間をかけてつくった造作家具や造作照明が空間の彩となっています。私たちの大工技術がぞんぶんに発揮できた住まいとなりました。
・断熱性能 【既存UA値】2.60W/㎡K →【改修後UA値】0.44W/㎡K

改修前の状況です。2階建て陸屋根の建物です。数年前に外壁塗装は施されていました。



改修後の外観です。木造で増築したガレージ棟からは屋根続きで玄関にアプローチできます。増築部分の外壁には外装材・SOLIDOを張っています。




小上がり和室のあるLDK空間です。床はオーク材、壁や天井にはモイスを張って仕上げとしています。目立つ照明器具は設置せず、コンクリートの梁型を利用して間接照明をつくるなど、ひと工夫した照明計画になっています。


小上がり和室。

階段の手すりにも照明を納めています。


アトリエ。引出付きのワークテーブルなども造作しました。


洗面台やトイレ手洗いも手をかけて造作しています。



改修前の様子です。

既存内装を撤去してコンクリート躯体があらわしになっている状況です。

天井、壁を全面セルロースファイバーで断熱しました。真冬でも暖かいとのお声をいただきました。温熱環境に難のあるコンクリート住宅ですが、快適な住まいにリノベーションできます。