下関の住宅増築プロジェクト
下関市の住宅増築工事が11月末に完成しました。昨年から設計依頼を受けていまして、1年以上かけての竣工となりました。建物は約13年前に田尻が設計して新築した住宅です。駐車場の拡幅と、サンルーム、ワークスペースと露天風呂のような浴室の増築のご要望を受けまして、計画を進めてまいりました。
着工前の様子です。既存の木製バルコニーとウッドデッキは経年劣化もしており、撤去して２階の窓から増築部にアクセスする計画です。１階は駐車場になります。
増築前のサンルームです。吹き抜けのある２階建てのサンルームが少し手狭で、１階部分を増築することにしました。
駐車場・ワークスペース・浴室の工事中の様子です。増築部の屋根の高さや床の高さは、既存の屋根や窓に合わせて最適な高さに調整しました。確保可能な最大空間を設けています。
サンルーム増築部の工事中の様子です。壁はなく、木造のフレームとガラスで構成します。
サンルーム増築後です。屋根は化粧垂木の上にガラスを乗せています。夏の遮熱対策にサンシェードも設置しています。壁はほとんど無く、３面を全開口サッシを設置して、フルオープンにできるようにしています。床のタイルの下には床暖房を設置して、冬季でも暖かな環境をキープして、植物の生育に最適な環境を保つようにしています。
もう一方の増築部の浴室の様子です。桧の壁・天井で仕上げた空間に、桧の浴槽とトイレ・洗面台も併設しています。
正面に設けた全開口サッシからは借景の植栽が映ります。木々は季節によって、表情を変えていきます。大胆に開口部を設けた浴室ですが、季節の景色が楽しめるようにできました。
浴室の手前はワークスペースです。床・壁・天井を全て杉板で仕上げています。トップライトを設けて自然光で明るくなる空間に、バーカウンターと本棚を設けました。木材のみで構成された木箱のような空間です。
増築部の外部の様子です。１階はピロティの駐車場、２階が浴室・ワークスペースになります。外壁はアクセントになるような赤色のガルバリウム鋼板で仕上げています。様々な条件の中で、可能な限りの空間を確保できるように計画した増築案が実現しました。